高齢になるにつれて、バランスが悪くなり足の筋力も低下して、転倒してしまう可能性が高くなります。
高齢者は転倒すると骨折しやすく寝たきりになる方も多いです。
そこで未然に転倒を防ぐ対策や転倒防止グッズなどを紹介していきます。
転倒しやすい場所の工夫(室内)
居間・茶の間・リビング
居間で転倒するのが最も多い場所です。
カーペットをなるべく敷かない。
こたつの掛け布団につまづくことが多いため、なるべくこたつを出さない。
延長コードなどの障害物はなるべく普段通る動線に置かない。
テーブル角など、とがった箇所にはカバーをつける。
立ち上がり手すり
ロータイプ
座椅子
ロータイプ
回転・ハイバック
玄関・ホール・ポーチ
玄関マットを敷かない。
上がりかまちのところにⅬ字型の手すりを設置する。
椅子を設置することで転倒リスクは格段に減少します。ひじ掛け付きはさらに立ち上がりやすいでしょう。
玄関ドアを引き戸に取り替えるのも一つの案です。
玄関の外部に手すりやスロープを設置。
階段
滑りやすい階段の転倒は非常に危険です。
滑り止めマットはそのような転倒を防止してくれます。
手軽なテープ式の滑り止めもあります。
寝室
足元が見えにくく危ないので、寝室からトイレまでの間に足元灯がを設置しましょう。LEDライトで自動消灯が便利です。
寝室から廊下へ行くときの足元には荷物や電源コードなどを置かないようにしましょう。
寝室とトイレ間の動線に、じゅうたんなどの敷物による段差を作らないようにしましょう。
寝室とトイレ間の動線に、手すりやつかまる所を設置しましょう。
廊下
部屋と廊下の間にある2~3㎝の段差を敷居といいますが、昔の家には多くあり、これにつまづく方が多いです。そこで段差解消のスロープを設置しましょう。
脱げやすいスリッパやサンダルは使用しない。かかとのあるルームシューズを履くのがオススメです。
新聞や荷物はきちんと片づけ、床や階段をすっきりとさせる。
夜にトイレへ行くときに、足元が見えにくく危ないので足元灯がおすすめです。LEDライトで自動消灯が便利です。
段差解消のスロープ
こちらは斜面がやや急ですが、廊下が狭いかたなどに。
足元灯
コンセント差し込みタイプ
電池タイプ
浴室
浴室の入り口の脇あたりに、縦手すりを設置すると安定します。
発泡素材などのクッション性があるマットを敷いておけば、万が一転倒した時にも衝撃を和らげてくれます。
浴槽内滑り止めマット
浴槽の中で立ち上がるときの転倒も多く、滑り止めマットを敷くことで安心できます。
浴槽内での安定した姿勢を保つのにも最適です。
バスボード
浴槽をまたぐ際に足が上がりにくく、ふらつく方に最適です。
手すり付きでしっかりと握ることができ、座ってから体の向きを変えることでスムーズに浴槽に入れます。
浴槽台(浴槽の中に入れる台)
深い湯舟の方などに適しています。
高齢者はしゃがむことも困難なため、座ることで浴槽内で立ち上がりやすくなります。
湯船への出入りの際の足場としてもいいです。
自重で浮かない。ミニ吸盤付き。
浴槽手すり
足腰に不安があり浴槽への出入りと浴槽内での姿勢保持に便利な手すりです。
簡単に取り付けできます。
もっと掴まるところが大きい方がいいという方に最適。
シャワーチェアー
背もたれあり
座位が不安定な方に。
背もたれなし
座った時の姿勢が安定する方向き。
また、浴槽が狭くてコンパクトなものが良いという方にもおすすめです。
以下にある、入浴に際しての座位の維持、浴槽への出入り等の補助を目的とする用具であって、要支援1~要介護5の方は特定福祉用具対象となり、10万円を上限として購入価格の1割負担で購入できます。(2割負担の方もあり)
- 入浴用いす
- 浴槽用手すり
- 浴槽内いす
- 入浴台
- 浴室内すのこ
- 浴槽内すのこ
トイレ
トイレに手すりがあると立ちすわりが楽になります。
上下方向の動きがある動作ではⅬ字型の手すりが最適です。
トイレの扉が開き戸であれば、引き戸に変更するのもよいでしょう。
家の中で効率的な生活動作ができるように、身のまわりでよく使うものを手元に置いておくなど、環境を整えるのも一つの転倒防止になります。
生活の中から無駄な動きや無駄な移動を少なくしたいですね。
家族が一番くつろげる場所であり続けるために、いろいろな工夫をして危険をどうすればなくせるのかを、いま一度見直すことが大切なのではないでしょうか。